磁気に関するクーロンの法則
クーロンの法則は、「磁気に関する法則」と「静電気に関する法則」がある。
いずれも「力」に関する重要な法則でり、電磁気学はクーロンの法則を起点として展開されていくことになる。
1. 磁気の基礎知識
磁石とは、二つの磁極、N極とS極を持った石である。
磁極とは、磁石同士が吸引したり反発したりする集中した箇所のことをいう。
N極を正極(+)、S極を負極(-)と定めている。
点磁極とは、磁極の大きさを無視した「点」として考えた磁極のことをいう。
磁極(磁荷)は、電荷のように単独で存在しないが、非常に細長い磁石を考えることにより、単独の磁極として扱うことができる。
真空とは、物質が全く存在しない空間をいう。
[Wb]の単位は「ウェーバ」とよむ。
[H]の単位は「ヘンリー」とよむ。
[N]の単位は「ニュートン」とよむ。
ギリシャ文字「μ」は「ミュー」と読む。
「π」は円周率3.141592…を表した文字記号である。
2. 磁気に関するクーロンの法則
二つの点磁極の間に働く力は、二つの点磁極を結ぶ直線上にあり、その大きさは二つの点磁極の磁極の強さの積に比例し、二つの点磁極間の距離の2乗に反比例する。
3. 透磁率μ
透磁率μ[H/m]は、真空透磁率μ0[H/m]と比透磁率μrの積で表される。
4. 吸引力と反発力
二つの点磁極の正負が異なる場合は、吸引力が働く。
二つの点磁極の正負が同じ場合は、反発力が働く。
例題
下図のように真空中で1[m]離れた2点に、+4π[Wb]と+8π[Wb]の点磁極を配置した。
この点磁極間に働く力の大きさ[N]を求めて、その力の方向を図示せよ。
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