電験3種に合格するために必要な『認知』について
電験3種の合格に導いてくれた最大のキッカケが、ここで説明している「未知数と既知数」の認知です。
当時の私は「未知数」=「文字」であるという間違った認知をしていたため、過去問題の解説に「もやもや」していました。
「未知数」は「文字」とは限らないということが認知できてから、私の学習は劇的に進み、電験3種に合格することができたのです。
「そんなこと当たり前だよ!」と言われたこともありますが、私はこのことが認知ができていない方が多いと思っています。
当然のごとく電験3種の参考書には記載されていませんし、軽視されているような気がします。
今現在、このような状況にある方は「未知数と既知数」を認知をすることができれば理解が劇的に進むことが期待できます。
今はどういう状況なのかを認知できるということは「最強の武器」になります。
この武器があれば「最悪の対応」を避けることができます。
1.未知数と既知数の認知
下図1の電気回路の電流I[A]を未知数とし、電圧100[V]と抵抗20[Ω]を既知数とするのは当然の認知である。
このことを疑う余地はない。
下図2の電気回路の未知数と既知数を次のように認知していると、電験3種の過去問題の解説を意味のあるものとして捉えることができなくなります。
これが当時の私が思い悩んでいたことなのです。
アルファベットやギリシャ文字でも、未知数と既知数を区別して考えなければならない場合があることを知っておこう。
電流I[A]を未知数、電圧E[V]と抵抗R[Ω]を既知数とする認知が必要である。
電圧E[V]を未知数、電流I[A]と抵抗R[Ω]を既知数とする認知が必要である。
抵抗R[Ω]を未知数、電流I[A]と電圧E[V]を既知数とする認知が必要である。
この例は単純な電気回路なので簡単ですが、複雑な電気回路になると要求されている「未知数」を導出するために、電気回路に与えられていない「未知数」を自分で設定し、それを「既知数」で表すことにより、要求されている「未知数」を「既知数」で表記するという過程が存在します。
このような場面で「未知数」と「既知数」の区別を自分の心の内でしっかり認知しておかないと、「もやもや」とした計算過程になってしまうのです。
次に、下図3の電気回路の未知数の抵抗Rx[Ω]を既知数の電圧E[V]・電流I[A]・抵抗R1[Ω]で表記することを考える。
この電気回路に未知数の電流I1[A]とIx[A]を設定し、電気回路の諸法則を適用する。
上式を変形して、未知数Rx[Ω]を求める。
未知数の抵抗Rx[Ω]を既知数の電圧E[V]・電流I[A]・抵抗R1[Ω]で表記することができた!
問題を解くために設定した未知数はどこにも存在しません!
ちなみにこの例は、平成25年理論で出題された問題に準拠しています。
従って、実際に出題された電験3種の問題も状況を把握して解くことができることでしょう。
2.平成25年理論問5の問題と解答
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どういう状況なのかを認知する能力は、電験3種に合格するために必要不可欠です。
過去問題の解答例を模倣するにしても、状況を認知して模倣するのと、状況を認知しないで何となく模倣するのでは「解を導いた」という実感が全く違うのです!
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かわっち
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電験三種
電験二種
第二種電気工事士