キルヒホッフの法則は、第1法則と第2法則から構成されている。
この法則はオームの法則を拡張したものであり、複雑な電気回路の計算に対応することができる。

電気回路の接続点に流入する電流の総和と流出する電流の総和は等しい。

キルヒホッフの第1法則は、電流則とも称されている。

電気回路の閉回路内の起電力の総和と電圧降下の総和は等しい。

キルヒホッフの第2法則は、電圧則とも称されている。

閉回路とは、出発点から一筆書きで元の位置に戻る回路のことをいう。
閉回路の方向は、時計回りでも反時計回りでもよい。

電源の電圧を起電力と称する。

電気回路の電源の起電力の基準方向は次のように設定する。

抵抗の電圧を電圧降下と称する。

抵抗に流れる電流の基準方向の逆向きに設定する。

閉回路の方向と電源の起電力の基準方向が同じときは、＋（起電力）として電圧則を適用する。

閉回路の方向と電源の起電力の基準方向が逆のときは、－（起電力）として電圧則を適用する。

閉回路の方向と抵抗の電圧降下の基準方向が同じときは、－（電圧降下）として電圧則を適用する。

閉回路の方向と抵抗の電圧降下の基準方向が逆のときは、＋（電圧降下）として電圧則を適用する。

基本的には、「電源の起電力の基準方向」に「電流の基準方向を設定」してから「抵抗の電圧降下の基準方向を設定」し、「閉回路の方向を電源の起電力の基準方向に設定」したほうが第二法則を適用しやすい。