ブロック線図と等価変換

ブロック線図とは、制御系の信号の流れを視覚的に把握するための図である。
「矢印」「引き出し点
」「加え合わせ点」「伝達関数」を制御系のブロック線図を表記に用いる。

 

 

 

1.ブロック線図の図記号

制御系の伝達関数G(s)は、入出力される信号の「伝達要素」を表したものである。
ブロック線図上では「四角形の枠」で囲まれている。

 

伝達関数G(s)の(s)は信号を意味する。
自明であれば省略しても構わない。

 

正弦波交流の信号に着目した伝達関数を周波数伝達関数という。
正弦波交流の信号であることを明確に示すために(s)→(jω)と表記する。
自明であれば省略しても構わない。

 

ブロック線図の「信号の流れ」を表す図記号

 

ブロック線図の「信号の分岐」を表す図記号
「引き出し点」

 

ブロック線図の「信号の合成」を表す図記号
「加え合わせ点」

 

2.等価とは

等価とは、お互いの価値や働きが同じであることをいう。

二枚の500円玉は、一枚の千円札と同じ価値なので交換することができる。

3.ブロック線図の等価変換

ブロック線図が複雑な場合は、解析しやすい形に等価変換する必要がある

「直列結合」「並列結合」「フィードバック結合」「引き出し点の移動」「加え合わせ点の移動」を適用してブロック線図の等価変換を行う。

 

● 直列結合

 

● 並列結合

 

● フィードバック結合

 

● 引き出し点の移動①

 

● 引き出し点の移動②

 

● 加え合わせ点の移動①

 

● 加え合わせ点の移動②

 

 

4.等価変換の確認

● 直列結合

 

● 並列結合

 

● フィードバック結合

 

● 引き出し点の移動①

 

● 引き出し点の移動②

 

● 加え合わせ点の移動①

 

● 加え合わせ点の移動②

 

 

 

例題1

下図のブロック線図の伝達関数(Y/X)を求めよ。

〔臨床工学技士/平成27年度/午後問62一部改定〕

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例題2

下図のブロック線図の伝達関数(Y/X)を求めよ。

〔臨床工学技士/平成25年度/午後問63一部改定〕

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例題3

下図のRL回路の入力信号Ei(jω)と出力E0(jω)の周波数伝達関数G(jω)を時定数T=L/Rの記号を用いて表しなさい。

〔電験3種/平成4年度/電気応用問19改定〕

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例題4

下図のRC回路の入力信号Ei(jω)と出力E0(jω)の周波数伝達関数G(jω)を時定数T=CRの記号を用いて表しなさい。

〔電験3種/平成5年度/電気応用問20改定〕

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例題5

例題3と4の結果で得られた周波数伝達関数G(jω)=1/(1+jωT)の式から、周波数伝達関数のゲインg=|G(jω)|と位相θ=∠G(jω)を求めよ。

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例題6

例題5の結果であるゲインg=|G(jω)|のデシベル値g=20log10|G(jω)|を求めよ。

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