令和元年度電力問8の問題と解答

 

 

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令和元年度電力問8の解答ポイント

  1. 過電流継電器(OCR)は、設置箇所の過電流を検出して「整定した動作時間」に従って遮断器を動作させる保護継電器である。
  2. 過電流継電器の動作時間は「設置箇所の状況に適した値」を整定している。
  3. 過電流継電器の整定は「整定タップ電流値」→「タイムレバー位置」の順番で行っている。
  4. 過電流継電器の「整定タップ電流値」は設置箇所の定格電流で過電流継電器が動作しない値としなければならない。
    本問では5[A]に設定されている。
  5. 本問の図2の横軸整定タップ電流値の倍数」を意味する式

    $${倍数=}\frac{過電流継電器に流れる電流}{整定タップ電流値}$$

  6. 過電流継電器の動作時間はタイムレバーの位置に比例するようになっている。
    ゆえに、下記に示す比例式からタイムレバーの位置xにおける動作時間txを求めることができる。

    $${10:t_{10}=x:t_x}$$
    $$\begin{eqnarray}{t_{10}} &:& タイムレバーの位置が10のときの動作時間[s]\\\\{x} &:& 任意のタイムレバーの位置\\\\{t_{x}} &:& タイムレバーの位置がxのときの動作時間[s]\end{eqnarray}$$


  7. 電力系統で三相短絡事故が発生した場合の「電源から短絡点」の間における基準容量PB=√3VBIBに基づいた三相短絡電流Isと基準電流IBの公式

    $${I_s=I_B×}\frac{100}{%Z}\quad [A]$$
    $${I_B=}\frac{P_B}{\sqrt{3}V_B}\quad [A]$$
    $$\begin{eqnarray}{I_s} &:& 三相短絡電流[A]\\\\{%Z} &:& 短絡点から見た電源側の合成百分率インピーダンス[%]\\\\{I_B} &:& 基準電流(定格電流)[A]\\\\{V_B} &:& 基準電圧(定格電圧)[V]\\\\{P_B} &:& 基準容量[V・A]\end{eqnarray}$$

  8. 基準容量が変わった場合の百分率インピーダンス[%]の換算式

    $${換算後の%Z=換算前の%Z×}\frac{換算後のP_B}{換算前のP_B}\quad [%]$$
  9. 計算問題ポイント集「電力系統」